なぜ「植物油のマーガリン」が悪者になったのか

投稿者:GEMFOODIES

なぜ「植物油のマーガリン」が悪者になったのか

作成者: GEMFOODIES エグゼクティブコンサルタント 本城圭子(もとしろけいこ)

昔、「バターは体に悪いから植物油のマーガリンの方が健康的」と言われていました。しかし、それがいつの間にか「マーガリンは体に悪い」となりました。その最大の理由が「マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれているから」で、「トランス脂肪酸は体に悪い」というのは、多くの人が知るところとなりました。

それでは、なぜ「トランス脂肪酸」が体に悪い、となったのでしょうか。どう体に悪い、と言われているのでしょうか。

マーガリンとショートニングは、植物由来の油なので健康的で、しかも酸化しにくい(酸化安定性が高い)、様々な形に加工しやすい油、として汎用されてきました。現在でもショートニングは多くの食品に使用されており、問題視されています。

問題が広く知れ渡ったのは、おそらく、2002年に開催された「食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」での発表ではないかと思います。

農林水産省のサイトに、下記のように書かれています。

『その中で、トランス脂肪酸については、飽和脂肪酸(ミリスチン酸及びパルミチン酸)、塩分のとりすぎ、過体重、アルコールのとりすぎとともに、心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを高める確実な証拠があるとされています。』

その後、農林水産省のサイトによると、

『2008年に開催された「人間栄養における脂肪及び脂肪酸に関するFAO/WHO合同専門家会合」での暫定報告で、WHOによる科学的知見に基づくトランス脂肪酸について、「虚血性心疾患(CHD)の危険因子や虚血性心疾患の発症を増やす、これまで考えられていたよりも確実な証拠がある」、「メタボリックシンドローム関連因子及び糖尿病のリスクに加えて、致死性虚血性心疾患(CHD)や心臓性突然死のリスクを増やす、ほぼ確実な証拠がある」として、トランス脂肪酸の摂取量を反すう動物由来のものと工業由来のものを合わせて総エネルギー摂取量の1%未満とする目標値を設定しました。』とのことです。

つまり、トランス脂肪酸の摂りすぎによる最大の問題点は、冠動脈疾患のリスクを高めるであると、WHOにより認められた。また、日本での研究でも、「日本人においても血中トランス脂肪酸(エライジン酸)濃度が高いとインスリン抵抗性(インスリンの効きを悪くする)を増悪し、糖尿病のリスクを高める可能性が報告」されていることです。

ちなみに、トランス脂肪酸の悪影響に関する報告では、心疾患と糖尿病・メタボリックシンドローム以外での相関性は明確にされていないとのことです。

参考資料:

  • 菅野道廣.「マーガリン(トランス脂肪酸)」. 110-113.Functional Food 34号.Vol 12 No. 2 2018.フジメディカル出版
  • 農林水産省 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/trans_eikyou.html

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